ルース・アサワのパブリックアートは、彼女の作品活動の重要な部分であり、彼女という人間そのものを表している。アサワは1949年以来サンフランシスコの住民として家族を育てながらアーティスト、教育者、市民リーダーとして活動した。彼女がコミュニティの中で、いかに精力的であったかは、そのパブリックアートから理解することができる「パブリックアートはできるだけ多くの人に関わり、楽しんでもらわなければならない」とアサワは信じていた。批評家からは、彼女のパブリックアートは代表作であるワイヤー作品とは似ても似つかないと批判されたが、よく見ると彼女の工夫する力の幅広さや、地域社会を巻き込んだ創造プロセスが見えてくる。
(DAYLYSUN ニューヨーク アートのパワー63回/より引用)中里スミさんによる紹介文 DAYLYSUN ニューヨークアートのパワー を是非ご覧ください。
ウィフレド・ラムの絵画は、黒人ディアスポラ文化の美と深みを表現する意義ある空間を創出することで、モダニズムの視野を広げた。20世紀初頭にキューバで生まれたラムは、1930年代の戦禍のヨーロッパで政治的信念と近代絵画への献身を培った。18年間の海外生活を経てカリブへ亡命し帰還した経験は、彼にアフリカ系カリブの歴史を通じて芸術的プロジェクトを根本的に再構想させる原動力となった。