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2011年度第1回セミナー:佐藤正明画伯のスタジオツアー

日時:2012年 2月26日 午後2時半〜5時半
講師:佐藤正明(さとうまさあき)氏
場所:WESTBETHにある佐藤氏のスタジオ
NYクラブ参加者:竹田すみ子、渡辺啓子、上田優子、小倉千恵、松永容子夫妻、早川朋子ファミリー、池添彰、越光桂子、松尾明子、永野みき
(順不同、敬称略)

 

今年度初回のセミナーは、SOHOにある老舗画廊 OK HARRISの契約作家である佐藤正明氏のスタジオにて、彼の今までの作品について、そして現在製作中の作品やそのアイディアから手法についてまでをお話いただきました。

セミナーは、工業ビルを改装しアーティスト専用アパートとして1970年にオープンしたWESTBETHの歴史、そして、その周辺の紹介から始まりました。WESTBETHの向かいにはポップアート界の寵児、リキテンシュタインのスタジオがあり、レオキャステリでのオープニング前の話など当時のエピソードを伺う。

スタジオでは、山梨出身である佐藤氏の故郷の話からその当時の作品、そしてロンドン時代、ニューヨークに渡ってからの作品、現在の作風にいたるまでの変遷をスライドやカタログの他、実際の作品を見ながらご解説いただきました。

佐藤氏のディティールへのこだわりは、一線を画すアーティストのそのものであり、妥協を許さないその姿勢が、確固たる作品の質、そして表現方法へと繋がっていくのだという事。そして、一つのスタイルに固執せず、新たな手法を探求する佐藤氏の作家精神を知る事は励起をうながされるとともに非常に勉強になるものでした。

その後にもうけられた自宅での懇談会では、持参したワインとスナックを楽しみながら、校友会のメンバーの個々の作品の紹介など、気がつけば窓の外の風景は夕暮れとなりセミナー終了の時間。今回は3時間という時間を感じさせない、非常に内容の濃いセミナーとなりました。

多摩美術大学校友会ニューヨーククラブ
松尾明子


ウエストベスの入り口

先ずはウエストベスの歴史から始まり、始まり。
BANK Streetの入り口で記念撮影。画廊もあります。
「リキテンシュタインはここを掃除していました。」 レオ・キャステリ画廊での個展前日のはなし。
元は電話会社のビル。ハイラインの続きの線路もビルの下を通ってました。
中庭からみたNYの空。半円のベランダは火事の時に隣のアパートに逃げる為。不思議な発想です。
リキテンシュタインのスタジオの前で。
ウエストベス2階佐藤スタジオ
無造作に置かれた描きかけの作品。
ここから佐藤さんの世界が生まれる!じっくり拝見。
何もない穴から大きなアップルが生まれた。
初期作品をスライトで拝見。みんな見入っています。
OK Harris Galleryでの個展写真。スタジオにこれらの作品在庫はありません。ウ〜ン。それって凄い!
版画作品。とにかく細かい。文字一つ一つ
絵柄一つ一つに信念が隠されています。
絵の中に"Masaaki Sato"のサインをいち早く見つけたモエちゃん。質問が一杯ありますよね。
「本当にこれ全部手で描かれたのですか?」「足で描けるわけないでしょう?」馬鹿な質問をしました。
佐藤さんのご自宅の窓から見えるマンハッタン。
セミナーの後は参加者の作品写真を見ながらの懇談会。
セミナー後記(小倉千恵):私は佐藤正明画伯の作品の長年のファンでしたが、今回初めてご本人にお会いし、私たち一人ひとりに優しく接してくださる
暖かいお人柄と、緻密な描写の作品を圧倒的な量作り上げる力強さに、改めて感銘を受けました。楽しくてあっという間に過ぎた時間でした。
永野会長、セミナーのセッティングをどうもありがとうございました!