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2014年度第3回セミナー:飯塚国雄画伯

講師:飯塚国雄(いいづか くにお)氏
場所:NY Coo Gallery 
参加者:小倉千恵、渡辺啓子、早川朋子、越光桂子、永野みき、小林健、安井雪絵、松尾明子
三村亨、うちだかずこ、竹田あけみ,ギャレイ梨奈、Melissa Cristaldo、小林伊々菜(順不同、敬称略)

 
終始 にこやかに穏やかな表情で「炎・ナガサキ」を生み出した衝撃の人生を語る。
 

3月29日に飯塚国雄画伯をお迎えして、アーティストとしての生涯について語っていただきました。飯塚さんは渡米する日本人がまだ少なかった時代に海を渡り、幾多の困難を乗り越えてアメリカでアーティストとして認められました。
当初は樹脂等を使用した彫刻作品を制作されていましたが、1971年に帰国した際に被爆者だったお父様に案内されて行った長崎原爆資料館の写真に大きな衝撃を受け、その後は戦争の悲惨さや愚かさを訴える作品を制作されるようになりました。
1995年の国連50周年を記念して国連内で発表された「炎・ナガサキ」は、世界に衝撃をもたらし、1998年にそれまでの活躍により日本政府から紺綬褒章を授与されました。
戦争の悲惨さを描く一方で、平和のもららす微笑みや安らぎなどを表した作品のシリーズも制作され、2013年にNY Coo ギャラリーで開催された個展では母親に抱かれる子供や、柔らかに微笑む女性の姿など、鑑賞する者の心を暖める作品を発表し、好評価を得ました。
このように素晴らしいご活躍の飯塚さんですが、講演中も、パーティーの間も参加者一人ひとりに優しくお話くださり、私共もとても勇気付けられ明日から頑張っていく糧となった時間でした。

2014年度総会後に行なわれた飯塚国雄画伯セミナー、飛行機にのって気楽にアメリカに来れなかった時代の厳しいお話、,そして自分の作品をあくまでも追求し描き続けている飯塚画伯に、全員で拍手です。NYクラブは多摩美卒業生の出会いの場ですが、同窓生以外とも頻繁に中身を充実させて出会いがあります。