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2010年度「HAFH展〜明日への絵巻〜に係る素材&技法セミナー」

8月24日(火)、2010年度第1回セミナー「HAFH展〜明日への絵巻〜に係る素材&技法セミナー」が、14名の内外参加者*をお迎えし
渡辺副会長主宰NYCooギャラリーで開催されました。
* 参加者:安倍よしえ、上田優子、小倉千恵、越光桂子、小林健、永野み き、パットン一恵、松窪英二、渡辺啓子、木村容子、太田美奈子
荒木新子、へラー・紀子、小島健治、谷川摩理亜(講師)(順不同敬称略)

 

【絵巻セミナー後記】
日本画をバックグラウンドに持つアーティスト六郎田美樹氏(1994卒)の準備協力を得て、当日講義を担当された谷川魔理亜氏(2005卒)の講師紹介から始まり、セミナーコミッティの越光より当セミナー開催のいきさつが披露、会場は一瞬厳かな雰囲気に包まれました。

内輪の話ではありますが、当セミナーは、来年開催されますHAFH展のサブタイトル「明日への絵巻」を命名された中里氏に依頼すべく準備を
進めていたものでした。
しかし、7月に中里氏を襲った突然の悲しい事故。
中里先生を偲ぶ会で途方に暮れてしまった私たちの心情を察し、「先生の意思を、日本画出身の同窓に委ねたらどうか?そうすれば先生も
喜ばれる。」というアイデアが小林氏から出され、日本画出身の谷川氏に早速打診、そして快諾を得るに至りました。

セミナーは、絵巻の概要説明を導入とし、素材の紹介・画材の購入方法・価格等、当地ストアリストが配布されきめ細かい講義が進行。
事前に回収させていただいた質問の回答を兼ね備えた技法論に至ると、講師の経験談とサンプル作品が披露され、より具体的な講義へと進展
活発な質問で会場は盛り上がりました。

終盤は、セミナー参加者の内、2011年開催HAFH展参加アーティストから「明日への絵巻」というサブテーマに、いかにアプローチして
いくのかという個々のアイデアが発表されました。

最後に、当セミナーが、HAFH展出品作家のみならず、多くの現代美術作家の皆様にとって、現代美術に於ける古典技法の意味と価値を見出し
新たなる制作へのインスピレーションの手助けになれば幸いと、セミナーコミッティによりアナウンスさせていただきました。


谷川さんの説明を皆真剣に聞く。実際に日本画に使う和紙を手で触ってみる。紙水張りの仕方、下塗りの方法も実物見せながら説明で納得。

セミナーの後は、皆で歓談。一般参加の小島さん,ようこそ。セミナーコミッティの越光さん、設定、進行、司会、後記、ご苦労様でした。

当日は展覧会開催前でお忙しい中、講師をお引き受けくださった谷川氏、準備協力でご活躍くださった六郎田氏始め、会場を提供くださったNYCooギャラリーの皆様、永野会長以下NYクラブの理事の皆様、ボランティアをお引き受けくださった会員の皆様、ご来場くださった皆様に
感謝の意を持って、セミナー後記を締めくくらせていただきます。

本当に有難うございました。

多摩美術大学校友会NYクラブ
セミナーコミッティ 
越光桂子