4月の展覧会

Dual Exhibition of Japanese Artists
陶芸家 嵯峨根辰夫  /  創作家 仁平幸春

 

4月10日〜23日 2014年
レセプション :4月10日 木曜日. 5:00 - 7:30pm

開廊日: 火曜日〜金曜日12:30 - 6:30pm
土曜日 1:00 - 5:00pm
 

 

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4月のNY Coo Galleryは、陶芸家の嵯峨根辰夫と創作家の仁平幸春による二人展をNY Coo GalleryとMagnolia NYの企画により開催いたします

嵯峨根辰夫
嵯峨根は京都北部にある舞鶴市、四季の美しい山里に暮らしこの土地から土を採取し陶芸を制作している。そしてその土で小麦や蕎麦、野菜はもちろんお茶も作る。筍や山菜を山から採り、自給自足の生活を満喫している。嵯峨根の手にかかると、土も木もすべての植物も新しい命が蘇る。1983年障害者福祉センターの指導員として陶器をはじめたのが嵯峨根の陶芸家のはじまりだ。その後舞鶴市展市長賞等を受賞し、ロサンゼルス在住時代には陶芸指導をしながら制作を続けた。嵯峨根の作品には雄々しくて繊細な優しさがある。彼の土を捏ねる手や自然と向かい合う心は常に清らかで謙虚であり、そして力強い。その生命力と自然現象を優しく厳しく見守る姿勢が作品から伝わってくる。日本に古くから伝わる穴窯焼成にこだわり、窯の中で解ける灰による自然釉の魅力を作品に表現している。穴窯の中で彼の精神と自然の要素である土、火、木そして空気が交わり融合し、彼の作品となって生まれる。2008年、2010年NYでの展覧会では、生活の中に嵯峨根の作品を取り入れようとする多くの顧客を満足させた。この機会に是非嵯峨根の陶器にそしてその心に触れてください。嵯峨根辰夫の穴窯
*穴窯とは、日本古来窯で斜面に横穴を掘って窯を築いたことから穴窯と呼ばれている。粘土で成形し乾燥した後、無釉(むゆう:何もぬらないまま)のまま窯づめし焼成する。嵯峨根の場合、24時間で1150度に上げたあと32時間かけ1250度まで上げ、約三日間で窯たきを終える。1回に4トン必要な薪は近隣から切り出したクヌ木を使用する。焼きあがりは窯たき最後に炭を入れたり、薪を大量に入れたり、窯の中の環境の変え方で変化を出している 。


仁平幸春
仁平は東京を拠点とし、染色作品と絵画を中心に制作する創作家。染色の世界に入り20年。素材の美しさを表現することに執着し続け、またその素材感こそが彼の創作への引き金となってきた。仁平の作品は、素材感を生かした、自由な作風で知られ、その独創的な色彩も高く評価されている。彼の絵は、日本の伝統的な染色技術(糸目友禅やろうけつ染め)を駆使し、シンプルに、そして色数を最小限に抑えて描かれている。繊細な線やモチーフからは、日本の文化や日本人のもつ感性に対する作家の深い崇敬が伺える。2012年、2013年のNYにおける展覧会では、紙の絵画作品中心の紹介でしたが、本展では絹の作品に焦点をあてての披露。作品のテーマは“月”。真夜中の月の下で起こる出来事をユーモアたっぷりに、そして深くて心温まる色彩でナラティブに描写。一方、紙の作品は、中国の水墨画や日本の古い書からインスパイヤーされた、抽象的でスピリチュアルな表現の絵画作品となっている。“私の作品と対面したことによって、空の色、水の波紋、木の葉、風の香りなどといった自然を、そして人間をより一層美しく感じられるような、観る人の感覚の刷新を与えるようなものを作りたいと思っています。それが創作の力だと信じています。”仁平幸春このような想いから創られた仁平幸春の作品を存分にお楽しみ下さい。この展覧会は陶芸と絵画という違う分野の作品が、共鳴し合い醸し出す新たな世界を、また豊かな文化遺産の継承を見るまたとない機会となることでしょう。ゆっくりとご鑑賞頂けましたら幸いです。仁平幸春の染色技術
*糸目友禅とは友禅染めの一種で、紋様の輪郭を糸目と呼ばれる糊で描いて防染し、その中を彩色します。糸目糊の細い線は、最後に洗い流されて、白線になります。
*ろうけつ染めは、紋様部分をロウで防染し染色する伝統的な染色法。


Necklaces by TOPPI (突飛) NYC’s Hitoshi Nakazato Series

中里斉はコンセプチュアルで非具象的な幾何学的な絵画や版画で知られていて、私の亡き愛する夫です。最近継続的な作品の撮影で彼がキャンバスやパネルに縫った絵の具の色と味わいに集中しました。Hitoshi Nakazato Series では彼の特徴的な象徴:非対称性、左右別々の要素を並列、空間を1/4 に切る、ヨーロッパの前衛以前18世紀後半に◯△□を描いた禅僧、仙pへの称賛、と画材として使い続けた黒い砂を私はネックレスを通して表現し試みています。結果は突飛でしょうか? 中里スミ